高麗人参の産地~ロシア編~
ロシア産高麗人参(シベリア人参)の特徴
ロシアは、高麗人参の原産国である中国や韓国にとても近い気候の国です。ロシアは距離的にも北朝鮮や中国などと近く、高麗人参を育てるのに適している土地だといわれています。
実際ロシアでも高麗人参によく似た人参が自生しているのが発見され研究が行われましたが、高麗人参とは成分などが異なることが判明し、高麗人参と区別をつけるために「シベリア人参」という名前がつけられています。また、シベリア人参は北海道や中国にも自生していることが分かっており、日本ではエゾウコギ、中国では刺五加(シゴカ)ともよばれているのです。
シベリア人参は、高麗人参とは別物とされていますが、同じウコギ科に属している点は同じです。また、高麗人参特有の成分であるジンセノサイドに似た「エレウテロシド」という成分が含まれていることも判明しています。
ロシア産高麗人参(シベリア人参)の効能
シベリア人参にはβ-エンドルフィンの分泌を促す「エレウテロサイドE」という成分が含まれています。このβ-エンドルフィンは脳内モルヒネともよばれており、分泌されることによって疲労回復やストレス緩和、集中力アップなどの効果を与えることが分かっているのです。また、他にも栄養が豊富に詰まっており、生活習慣病予防や更年期障害の緩和などにも役立てることができます。以下の項目でそれぞれの効能について詳しく説明します。
疲労回復
β-エンドルフィンが脳内で分泌されると、疲れを回復させようとする機能が働きます。長い時間ランニングをしていると気分が高揚し、苦しさを感じなくなる現象を「ランナーズハイ」といいますが、この現象もβ-エンドルフィンが分泌されることによって起こっているのです。
ストレス緩和
β-エンドルフィンの分泌は疲れだけでなく、精神的なストレスにも効果を発揮します。
睡眠障害やイライラ、精神的な落ち込みなどを緩和することができるため、抗ストレスがあるという点でもシベリア人参に注目が集まっています。
集中力アップ
シベリア人参の摂取は集中力アップにも役立ちます。そのため、スポーツ選手にも愛飲されることが多く、1980年にモスクワで開かれたオリンピックでは、ソ連の選手がシベリア人参を摂取して金メダルを多く獲ったことが注目されました。
生活習慣病予防
シベリア人参には抗酸化作用があります。この抗酸化作用が働くことによって血の巡りが良くなる傾向にあり、糖尿病や高血圧などに効果的だといわれています。また、肩こりや冷え性などにも効果があるため、病気の予防や体調を整えることを目的として愛飲している人もいるほどです。
更年期障害の緩和
シベリア人参には女性ホルモンに近い成分が含まれており、更年期障害の緩和にも役立てることができます。また、カルシウムと一緒にシベリア人参を摂取すると、骨密度の保持効果があるため、骨粗鬆症などの予防に最適です。